投稿日:2007年09月23日

2007年09月23日

浅草のアサヒアートスクエアにsmall colorのライブを観に行った。
small colorはtorico!の良原りえちゃんとギタリストのオオニシユウスケさんのユニットで、今やっている自分のレコーディングで丁度今作業をしてもらっているところなのだ。
最初はりえちゃん一人にお願いをしに行って始まった「ロンドンデリーの歌」。その後オオニシさんにもお願いをして参加してもらえることになったので、今日は後で挨拶に行くねと言っていたのだった。
アサヒアートスクエアは横に広くゆったりとしたホールで、9月最初に行った21世紀美術館のシアター21のホールと空気感が似ている。天井が高く白い壁の落ち着いた空間だ。
small colorは実際にその場で音を出しながら、一曲の中でそれを重ねて行きスライド映像と共に一曲の世界観を見せてくれるライブをする。ギターと鍵盤楽器の二人だけで「色」「匂い」「空気」・・・。スピーカーはどこにでもある普通のライブセットでありながら、音が前から聴こえてくるということでなく360度で音楽に包まれる感覚になる。
演奏中、後ろの席で赤ちゃんが泣き出した。
困ったお母さんが多分赤ちゃんを連れて外に出ていった。私は振り返らなかったが、赤ちゃんの泣き声がゆっくり左の方から後ろを通ってそして遠ざかって行った。
誰もが聞いた演奏中の赤ん坊の泣き声。
だけど、それもSEのように聞こえた。
いいなと思った。
ステージ上の二人も、演奏中に赤ん坊の泣き声を聞いただろう。
かすかに耳を傾けたあと、二人はまた目の前の楽器に意識を戻す。そこでその時に起こる出来事も、その日のライブの一つの音として拾い上げて一緒に観せてくれた感じがあって、私にはそれがなにより印象的だった。
たゆたう。
そう、今日はたゆたうという言葉がぴったりの時間だ。
とてもいいライブだった。


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