新宿に相馬裕子ちゃんとお芝居を観に行った。
裕子ちゃんがお世話になった方が制作をされている公演なのだそうで、演劇となると自分の知り合いが携わっていたりこうして友達に連れて行ってもらう機会がないと、一人ではまだなかなか行くことがないのだ。
今日の会場はシアターモリエールという所。この辺は何度か通っているところだが、お芝居をする場所があるのは知らなかった。ライブにあまり行ったことのない人がライブハウスの場所を知らないように、芝居スペースがどんな場所にあるのかを私は知らない。聞けば裕子ちゃんも初めてとのこと。二人共慣れていないので席についてからもソワソワしていたが、会場は満席。チケットキャンセル待ちの人は結局入場出来なかったみたいだった。
お芝居のタイトルは「桜屋敷の三姫」。桜屋敷に住む3人姉妹が中心となった内容で、ストーリーや舞台も良かったが若い役者さん達のエネルギーや感性の豊かさも伝わってくる充実感溢れるお芝居だった。
一つだけ不思議でならないのは、お芝居に行った時はどこの公演でも場面が変わる時に真っ暗になるということなのだ。一つの芝居の中で何度かこういう転換があるのだが、この間会場は本当にその数十秒の間真っ暗になる。その時には前も横も自分の体さえ何も見えなくなるのだが、次に明かりがつくと役者さん達がいつの間にかそこに居たり、セットが変わっていたりしているのだ。あれは足元が見えないのにどうやっているのかなと謎で仕方がない。ライブやコンサートでは何かしら機材の電源のランプがついているので、薄い明かりで動線がなんとか見えるようになっているので、この真っ暗の時の仕組みは是非知りたいところなのだ。
昼の部の公演だったので、お芝居が終わると夕方だった。
近くのてんぷら店で早い夕飯を食べながら近況を話し合う。
「かんぱーい」
「女二人でカウンターでてんぷらって、私達大人よね〜」
さっき会場で「ジュースって中で飲んでもいいのかな」「どうなんだろ」と、勝手がわからずおどおどしていたのが嘘のようであった。