大阪でアウルとのリハーサルがあるので、機材を積んだ車で移動をする。
私は大阪育ちなのだが、大阪と言っても道頓堀の辺りの景色とはほど遠い北摂エリア。山や川や田んぼがある郊外の大阪が思い出の地になる。だから私にとって「懐かしい!」のは高槻や茨木、千里ニュータウンや箕面、万博公園の辺りといったエリアなのだ。
なので「茨木インター」とか「吹田ジャンクション」といった他県の人に言っても全然通じないような場所こそ、個人的には反応をするのであった。
今日のアウルとのリハーサルは市内ではなく、この近畿道エリアにあるスタジオ、万博公園や2号線が見える辺りに来ると、一人興奮をしていた。
「すご〜〜い!」
何がすごいのかわからない。
が、私は興奮をしたり嬉しくなると「すご〜〜い!」と叫ぶ癖がある。
近畿道を通りながら、「すご〜〜い!」と手を叩き、淀川を渡りながらこれまた「すご〜〜い!」と喜び、走っている車のナンバーが「なにわ」「大阪」「和泉」であることに「すご〜〜い!」と笑っていた。
駐車場完備の大型ショッピングセンターがちょくちょく建っているのも郊外大阪の特徴で、これらを発見するだけでも「すご〜い!」と口にしてしまう。
生駒山が遠くに見えても「すご〜い」わけで、今日の私はすっかり感動モードに入っている。
リハーサルが終わって、京都のホテルに向かう道中は1号線にやはり興奮をし、立ち寄った「餃子の王将」でも「すご〜〜い!」となんだか知らないが喜んでおり、ついには「私が運転をしたい」とハンドルを握っていたのだった。
「八幡」「24号線」「宇治」「観月橋」・・・。
道路標識に興奮をする。そのまま、盛り上がってアウル京都組の二人を「宇治」「長岡京」までそれぞれ送って行ったら、さすがに最後はくたびれた。
でも。
<あぁ、関西にやって来たんだわ!>
ヤッホー、関西。
帰って来ましたわ。
う、うれぴー!
私はその土地の美味しい物でなく、道に反応をするタイプなのである。