投稿日:2009年08月19日

2009年08月19日

外来日。
今日も病院にはたくさんの患者さんが診察にやってきている。近所の診療所を訪ねても待ち合い室にはいつも患者さんが座って待っている。今まで、外来で病院を訪ねて、人が閑散としていると感じた日は一日もなかったので、病院でお世話になっている人の数は相当だと思う。
待ち合い室では名前を呼ばれて中に入る。
「田中さん。田中@@さん」
と、いう声がすると誰かが立ち上がって診察室へ入って行く。間接的な自己紹介になっているのだ。自分の名前を呼ばれて立ち上がった時に反射的に顔を見る人もいるので、その中を歩いて行く時はちょっぴり恥ずかしい。
今日はなかったが、検査の時には「これでおしっこを採ってもらえます?」と聞こえるような声で言われるのでその時はだいぶ恥ずかしいのだ。
紙コップを持った瞬間、<今からおしっこを採りに行きます>宣言をしたようで、私は紙コップを手にした時からやけに被害妄想気味になり、見えない敵を作り上げては<そうですよ。私は今からおしっこを採りに行くんですけれど。それがなにか?>ぐらいのオーラをビシバシと出しているのであった。
ほぼ一ヶ月に一度の外来。
いつも同じ科に行くのに、「あ、前回もここで会った」と顔を覚える患者さんがまだ一人も居ないことが不思議だ。
健康体ではなくても、それなりにやって行ける幸せは大きい。
来月の予約の紙を受け取って病院を出る時、今日も自由をもらった気がした。
なんでも出来る。
どこにでも行ける。
病院を出た人達はみんな鳥になって飛んで行くのだった。


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