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投稿日:2009年04月07日

2009年04月07日

西川峰子さんのアルバムのレコーディング。今日は午後にトランペットの上石さんに来てもらって、その後2曲分のトラックダウンをする。今ではスタジオはインターネットが繋がる場所が多いので、作業の待ち時間はパソコンを繋げられる。パソコンを持って来ると有効に時間が使えるので、トラックダウン作業の時は特にだ。
上石さんの演奏もエンジニアの大西さんの音作りもすごくいいので、お二人の引き出しにあるものを頂けた感じがする。私にとっていい録音というのは、自分にはないその人ならではの感性や引き出しをもらえたように感じた時がベストで、そこが目指したい所だ。少しずつ方向を変えながら進んで行く、直進するのでなくほんの少し向きを変えつつ進む。そこにふくよかな力が備わるような気がする。そういう物作りがしたいなと思う。
「いいですね!」と自分が口にする時、口だけの「いいですね」は絶対に言わないのが信条だ。
アレンジという立場で音作りに携わることも、最近は少しは機会を頂くようになった。”作品を預かって形にする”時、根拠はないが、いい物に仕上げることを「信じる」気持ちが強くなった気がする。自分の曲を仕上げる時はもうちょっと先行き不安な気持ちになるので、ちょっと不思議な違いだ。
私が携われるのは、このレコーディングという短い時間だけ。後は良くも悪くも、そのアーティストが作品を抱えて長い時間を共にする。
昨日より1ミリでも澄んだ悔いのない邪念のない物を、作りたいと心から思うのだ。