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投稿日:2009年12月15日

2009年12月15日

バイクを止めて駅に向かって歩いていたら、役者の阿部サダヲさんとすれ違った。
私の住む辺りでも有名人と遭遇することがある。少し前に阿部サダヲさんもこの辺りの人らしいよという話を耳にはしていたが、鳥打ち帽をかぶって手ぶら姿・・・・、とても不審なオーラを放っていたので、テレビで知っている人でなかったなら、「怪しい人物」として記憶に残していたのだ。
テレビでよく見ている人、というのは実際には見ることはないというイメージがある。なので、このようにして不意にすれ違ったり見かけたりすることがあると、私はいつも二度見をしてしまうのだ。見られる側であれば、自分のことを何度も相手が見ることに「芸能人だから自分は見られている」という窮屈な気分になるかもしれない。だが、必ずしもそうではない。例えば今日のケースもそうだ。
まず、ぼ〜っと歩いている時に向こうから歩いて来る阿部サダヲさんを認識する。
<あっ、知っている人だわ>
<しまった。どこで会った人だったかしら。>
<思い出せないわ>
<誰だっけ>
<あっ、阿部サダヲ>
3秒ぐらいの間にこれだけのことが頭を駆け巡ったのだ。この間の私は必死だったと思う。ぼんやり歩いていて突然クイズを出されたようなドキドキ感の中で、私も相当焦ったオーラを放っていたに違いない。
今日みたいにすれ違うまでに思い出せた時はいいのだが、これが思い出せない時もある。
<あっ、知っている人だわ>
<しまった、どこで会ったんだっけ>
<思い出せない・・・>
<でも何度も会った人のような気がする>
<でも、どうしよう。誰だったか思い出せない>
<とりあえず、会釈だけでもしておこう>
と、数秒で思い出せずに会釈をしてしまうこともある。そうして、この他愛な勘違いによって、せっかくの休日を得た有名人に「俺って外に出てもプライベートがないんだ」的窮屈な気分にさせていたりするのだろう。
しかし手ぶらで鳥打ち帽、目的を持って歩いている様子もなく・・・。あの道はよく歩く道だが、トップクラスの挙動不審オーラを放っていた。あれでは恐らくその後も私だけでなく数人にジロジロ見られたであろう阿部サダヲさんであった。