エイプリルフール。
「よ〜し、今日は頑張って誰かを騙すぞ」
と、意気込んでいた時期もあったが、最近はエイプリルフールを楽しいイベントとして迎えることもなくなった。
私は嘘がつけないタイプだ。仕事上やんわり嘘をついた方がスムーズに事が進むような時でも咄嗟に話さないといけない状況に陥ったならそこまで頭がまわらない。融通がきかないということでもある。
今までに何度か、目の前の人が「咄嗟に嘘をつく」場面に遭遇をしたことがある。
あとになって辻褄が合わずに嘘と知ったり、本当のことを知っていて嘘を聞いたこともあるが、咄嗟の時に顔色一つ変えずにすごくサラリと嘘がつけることを逆に私は怖いなと思ったのだ。よく全くありもしないストーリーをスラスラと言えるなぁ。頭の回転はとても早いんだろうが、自分も知らないところで嘘のアイテムになっているのかなと思い、信用が出来なくなった。
いずれも本当のことを言ったって、たいして大事に至ることでもなかったのに。嘘をついて、その嘘をずっとつき続けることの方がよっぽど面倒臭くて重たいのにと思うのだが。
映画の中の嘘では「リプリー」にイライラし、「スティング」「ユージュアルサスペクツ」に敬服した。
嘘つきは頭がいいとは思う。
しかし、楽しいに繋げられる嘘つきが一等賞。
一番頭がいいと思うのだ。