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投稿日:2015年08月05日

2015年08月05日

去年の春頃のことだったろうか。私はランチタイムにナンカレーのお店に来ていた。だいたいこういう店は店主が現地の人だったりする。日本語で話しても大丈夫。通じるので困ることはないのだが・・・。

食事の後、お水のおかわりをもらおうと手を挙げたら、店主らしき人が私の席にやってきて「なんのかおり?」と尋ねてきた。

意味がわからずきょとんとしていると、再度「なんのかおり?」と尋ねられた。

「なんのかおり?」って「何の香り?」って言われているの?私。

香水もヘアケアグッズも、香りものは身につけていない。

私、なにか臭いのかしら?と、だんだんくつろいでいる自信がなくなってきたのだった。

皿を指してもう一度、店の人は言った。

「なんのかおり?」

香り、香り、香り・・・・。しばらく考えてようやくわかった。

「ナンのおかわり?」

「イエス、ナンのおかわり」

ナンのおかわりはいかがですか?ということだったのだ。

「あぁッ、ナンのおかわりは結構です!」

「あぁ、わかりました」

ニコニコしながら店の人はまた去って行ったのだった。

日本語は難しい。

おかわりだったら水がほしかった。

あら?そうだった。私が店の人に手を挙げて伝えようとしたのは「お水、おかわりいただけますか」ということだった。

なんだかもう一度手を挙げる勇気をなくしてしまった。

そして、店を出たのであった。