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投稿日:2011年05月10日

2011年05月10日

今日から8泊10日のフランス一人旅。
成田空港を昼前に出発して目指すはパリ・ド・ゴール空港。だが約12時間のフライトがまずこんなに苦痛なものだったとは。真ん中の席だったのでより窮屈に思えたのだが、約12時間のフライトの4時間目から7時間目の頃は腰がダルくて仕方がなかった。学生時代に沖縄に船で旅行した時の船酔いしたまま船中2泊したあの苦痛を思い出す。到着まで「あと2時間」ぐらいになってようやく心に晴れ間が見えてきたのだ。旅の一番終わりにこの苦痛をまた味わうのだなぁとちょっぴりブルーになったのであった。
16時40分、パリ・シャルルドゴール空港に到着。
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まず着いてから最初にすることは、携帯を海外仕様にすることだった。事前にネットで見て、よくわからなかったので電話で手順を尋ね更に出発前にもう一度細部まで確認をしたのでその通りにやったのだが・・・。これが上手く行かない。一人旅の相棒はこのi-phone。だからi-phoneが使えないととても困るのだ。
予定は早くも狂いだが時間は刻々と過ぎて行くので、空港からホテルまで送迎してくれるバスに乗りに行くことにした。乗り合いバスはベンツのミニバスで、本当なら空港からの景色を楽しめたのだが、携帯はその後トライしているのだがまだ海外仕様に変えられない状態、隣りに座っていた年配のご夫婦に「一人旅なの?」と驚かれて初めて「そうだわ、一人旅なんだわ」とちょびっと暗くなる。
パリは日本の4月初旬ぐらいの気候だと思っていたが、今日は日本で言えば5月下旬ぐらいの陽気だ。窓の外の景色はやはりここが日本ではないのだなぁと思わせる。携帯はエラーで海外仕様にならないが、softbankのサービスセンターに尋ねよう。プリントアウトしてきた紙には24時間サポートOKと書いてある。そうだ、なんとかなる。ホテルに着いたらまず充電をしよう。それからゆっくり問題を解決するのだ。
フランスはそうなのか、それともパリだけなのかはわからないが、車の運転が全般的に荒い。スピードも出すし、ちょっと動きが遅いとすぐクラクションが鳴る。乗り合いバスの運転手さんも、とてもハンサムな紳士だったのにホテルに着く頃は、ただのいらちのおっさんになっていた。
ホテル、到着。
ドキドキしながら、ホテルのドアを開けて「メルシー」と言ってみた。もうここから先は日本語は通じない。はっきり言って私がわかる言葉は3〜4つなのだが、簡単な英語での会話で何となく会話が成立したので安心した。多分、「私はThomasと言います。何かお手伝いすることがあればおっしゃって下さいね」と言ってくれたのだと思う。
やった。何とか無事にホテルまで辿り着けたんだ。
嬉しい。ホっとした。
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だってここまでの旅は全部家でチケットを取ったもので、そして家のパソコンでプリントアウトした紙を持って出かけて来ただけなのだ。飛行機も乗り合いバスも「チケット」ではなく、家のプリンターで印刷した言ってみれば「家にあった紙」なのだ。これが予約券の代わりとなりますと書いてあっても、現地で断られたら途方に暮れてしまうだろうし、本当にこのプリントアウトした紙で飛行機やバスに乗せてもらえるのかしらと不安だったのだ。よかった。私は無事旅に出たのである。
さて、では携帯を充電して次は海外仕様に変えるという課題をクリアしよう。
そう思って新宿で買った「フランス用の電源変換タップ」を壁に差し込んだのだが・・・・。
携帯のプラグがこのタップに差し込めない。
え〜〜〜〜〜〜〜〜。
「フランス用」というところばかりに気が行っていたが、これが何用の電源タップだったのか、家でプラグを差してみるという確認をしなかったばかりに、今初めて「差さらない」ことに気がついたのだった。
i-phoneの電池残量は既に1/3。このまま携帯なしの旅になるというのか。どうしよう。調べものもメールも全く出来なくなることは想定していなかった。言葉も話せないし、どうしたらいいんだろう。そう思うと一人旅だなんてやっぱり無謀すぎたんだわ・・・と、私はこの5分間ほどとっても暗かった。
このままもう携帯なしでいっか。
と、思ったがi-phoneの電源をフランスのMACで買う、もしくはヨドバシカメラみたいな店があるかもしれない。と思い直してとりあえずフロントに行ってThomasさんに相談してみることにしたのだった。
フロントに行って、身振り手振りで説明をしていたら、「オ〜、OK!」と言って、私が手に持っていた電源やらケーブルやらを取って、そしてグイっと押し込んだら「カチッ」と音がして、難無くフランス用電源の穴に充電器は差さった。
「オ〜〜、サンキュー!サンキュー!メルシーボク!ありがとうございました!」
感激した。無人島な旅になってしまうのかもしれないとものすごく暗い気分になっていたが、電源が取れたなら何かしら策はある。よかった。セーフ。
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フランスの夜は明るい。8時半を過ぎたというのに、まだ夕方の明るさだ。
しかし日本時間で言うと夜中の3時半になるので、さすがに起きているのがしんどい。
その後softbankのサービスセンターにかけてみたが、i-phoneの詳しいことは日本時間の営業時間内に再度電話をかけて下さいという返事だった。
はふぅ〜〜っ。
移動だけで一日がたっぷり過ぎた。
試しに・・・と電源を入れ直したら、それだけで解消した。あっけなく解決したがとにかく眠い。問題は取りあえず解決した。
今回の旅では「あちこち頑張って回らない。」がテーマなのだ。東京に住んでいても、浅草に行ってお台場めぐりをしてから銀座で買い物をして、夜の六本木に行って、ほんで秋葉原で電化製品を見てから渋谷のハチ公の写真を撮って・・・なんてことは2年分のお出かけに相当する。パリを東京での生活に置き換えて、一日1つ何か発見があればいいなというところで止めておくのだ。
こうして旅の初日は夜のパリを見るまでもなく眠りに落ちていたのであった。