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投稿日:2007年02月04日

2007年02月04日

青山「月見ル君想フ」にクレイジーフィンガーズのライブを観に行った。
ステージには3台のピアノ。上の階の席はピアノを弾く集団のライブを楽しむのに、とてもいい位置なのだ。
同じ楽器同士の人達は、実は現場での接触が一番少ない。私はそうだ。自分がライブをしたりレコーディングをする時には、鍵盤は自分がやるので探すのは「鍵盤以外のパート」になる。ドラムの人の「この間、@@くんと一緒にやってね」なんて話の中にドラマーの名前が出てくることもほぼない。同じパート同士の人達がステージを共にすることは、意識して場を持たない限り、なかなか機会がない関係なのだ。
今日はピアノで音を楽しむというライブ。出演はリクオくん、YANCY氏、Dr.kyonさんの3人。上からの角度は3人の手元が見える。技術も個性も申し分ない3人の手の動きまでバッチリ見えるのだ。
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鍵盤は自分にもわかる唯一の楽器。
これだけ長く音楽をやってきているというのに、私は他の楽器のことがまだわからない。一緒に音を出している時は他のことに頭がいっているが、レコーディングやなんかで一人ずつ弾いているところを見ると、「楽器が弾けるってすごいですね〜」と、未だに未知の世界を覗く感覚になっているのである。
デジタルピアノは上手からヤマハ、ローランド、ヤマハと機種名までは読めなかったが、YANCYさんのヤマハとリクオくんのヤマハは、機種は違っていたので、ステージがまだ始まる前のこういう所にも既に違いが出ているなぁと思ったのだった。
ステージが始まるといつものドライブ感溢れるライブで、お客さんを音でどんどん引っ張っていってくれる。3人で同じフレーズをユニゾンで弾く所が結構あるのだが、上からだと手の動きもよく見えてそれも楽しい。同じフレーズでタイミングもピッタリなのに、手の形と手の運び方、体の揺らし方は3人3様で、ライブ中にふとピアノ教室に通っていた頃のことを思い出したのだった。
「手はまぁるく」
「小指が立っていますよ」
私は手の形がなかなか先生の指導通りに出来なかった。
今でもお姉さん指で鍵盤を押す時に小指が立つ。もう直らないのでこのままだが、YANCYさんの小指がピョコっと上がる所を見つけてなんだか親しみが沸いた。
MCではクレイジーフィンガーズとしての今後、それからそれぞれの活動のお話もあった。
そっか。今日が終わったら、またそれぞれやることがあるんだなぁ・・・。
私にもしたいことの構想がいろいろある。それにはいくつか必要とする要素があって、まず体力と声のコントロールがもう少しあって欲しい。
せっかちになるな。
自分のペースで行こう。
そっちを目指せば必ずそっちに行ける。
何事も時間のかかる生活の中で自分の中に芽生えたお守りは「腹黒くさえならず、シンプルにすがすがしい心だけを持ってその夢に向かっていれば、いつか必ずそっちに行ける」ということだ。
音楽も何でもそうじゃないかなと思う。ただ「前向き」という言葉だけを大事にするのでなく、何を以って前向きにやるか、その歩んでいく何でもない時にどう考えるかということが実は一番重要だ。
毎日は既に、小さく見えない夢を叶えているかどうかの現場。
帰り道、家に向かいながら、私は自分の夢の方に向かって歩いているかな?と、自分自身に問いかけたのだった。