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投稿日:2007年02月14日

2007年02月14日

今日はバレンタインデー。
父は、可愛い爺さんにはならなかったので、妹からも嫌われ、そして愛をあげる人は誰もいなくなった。
だから今日は、私のカレンダーでは第二の父の日なのである。
チョコレートケーキにしようか。
それとも普通のチョコにしようか。
あれこれと品選びを考えていたのに。
直前になって父に送ることを忘れてしまった。
しまった!
既に時は日暮れの後。
「もしもし」
電話をしたら、父しげおっちはやはり何もないただの一日を過ごしていたのだった。
「だ〜れも来ぇへん!」
「だ〜れもくれへん!」
今日が何の日なのかは知っているのだ。
すみません。
隣り町に住む妹からは電話も来ないと言っていたので、せめて電話で何か喜んでもらえる話でもしたいなと、話題を自分の近況に変えたのだった。
「今度ね、」
しげおっちは、時々私の仕事について何をやっているのかと根ほり葉ほり聞いて来る時がある。
3月の決まっている予定で、父が喜んでくれるかもしれない仕事の話をしてみる。
「雑誌でね、」
「インタビュー写真付きで出ますんで!」
すると爺さん、成人式の時にはあんなにパチパチと写真を撮ったのに、今は娘の写真も興味がなくなったのか、
「お前の仕事になんか興味ないわ!」
という返事、しかも怒鳴り声であった。
会話、そこで終わる。
しげおっちは名古屋人。そこで「名古屋」と大好きな「テレビ」が合体した話題をしてみる。
「今度ね、名古屋のテレビにね」
「え〜〜っ?」
「出ますんで」と言ったら即座に、
「お前の仕事になんか興味ないわ!」
「それにワシの親戚はみんな死んだわ!」
会話、終了。
電話口の向こうでテレビが流れていた。
あぁ、そうか。
ワシのテレビの邪魔をした憎い娘は、そこでようやく怒りの原因を察知し、電話を切ったのであった。
プチ。
やはり嫌われて然り。
爺さんのキモチがわからない。
もし自分が思春期だったらグレているのである。
あぁ・・・・。
バレンタインデーにチョコレートは
やっぱりあげとかなあかんもんなのである。