私は「長生きがしたい」派だ。出来ればガーデニングが楽しめる家で、90歳を過ぎるまで誰のお世話にもならずに動物と共に元気に暮らすのが自分の夢だ。
未来に対する不安はあるが、それよりも生きていると「様々な素晴らしい発明」が日常のものとなるのをこの目で見られる。体験出来る。これはすごいことだ。
飛行機で海外に行けることも、携帯で誰かとコミュニケーションが取れることも、パソコンで世界が見られることも、その昔には人々が考えもつかなかった夢のようなことだったが、今やそれらは身近なこととなった。
万能細胞がこれからどういう形で身近になるのかその先を見てみたい。まだ見ぬ世界が身近になるのも見てみたい。それをするには自分が長生きをするしかない。長生きがしたいと最近はしみじみ思うようになったのだ。
自分が老人になる頃には「楽ちん羽根」なるものが実用化されているといいなと思う。坂道や階段になるとバッグの中からひょいと天使の羽根なるものを出して、それを羽織ると体がフワリと浮いて楽にこれらを上がることが出来る。これからは老人の人口が増えて行くので、老人お助けグッズがどんどん発明されて欲しいところだ。
子供の頃、手塚治虫さんのマンガに描かれた中でしか見られなかった未来の日本も、今は自分が過ごしている現実の現在となっている。車の形はあのマンガにあったとおり、だが車は空を飛ばない。ところどころ未来予想図と違っていて、答えをこの目で見られていることに充実感がある。
長生きがしたい。
長生きをして、それでどうしたい。
90歳、私は楽ちん羽根で今日も外にお買い物に出掛けているだろう。