ポストに「断水のお知らせ」の紙が入っていた。
お知らせによると、明後日の夜11時から翌朝の5時まで、この辺りは水道工事で水が止まるのだそうだ。必要であれば汲み置きをして下さいということが書いてある。
以前住んでいた家では、過去に茶色の水が出るかもしれませんというお知らせはあったが、断水は初めて。キッチンだけでなくトイレの水も止まるので、それも頭に置いておかねば。でも、断水ってどんな程度なんだろう。そうは言ってもちょっとぐらい水は使えるんだろうか。前も茶色の水が出ますと言ってもさほど影響はなかったので、どれほどの心構えでいたらいいのかが今ひとつわからないのだった。
まぁ、自分がその日11時までに寝ていれば全く影響はないのだが・・、
普段は2時3時ぐらいまで起きていることの方が多いので、11時に寝るのは無理だろう。なので11時から3時までの間、水が使えないということになる。
どれほどの心構えで居たらいかわからないと言いつつも、こんな時の行動というのは、その人の普段持っている鞄の中でだいたい予測がつく。
鞄なんて持たないよ。という人は水が止まるお知らせについても、それほど気に止めずに過ごしていそうだ。それよりもしかしたらそのことをすっかり忘れてしまうかもしれない。で、断水タイムに蛇口をひねって「あ、そうだった」と思い出し、トイレは明日になったら流れるからよしとしていつも通り使用するか、もしくは外で用を足すぐらい大雑把にやれるんじゃないかなと思うのだ。片や「要るかもしれないもの」が鞄の中にたくさん入っている私は、あちこちに水の汲み置きをして次の朝、その1割しか使っていなかったということになりそうだ。
断水かぁ・・・。
少し窮屈な思いでお知らせの紙を眺める。
普段私達はなんて便利な暮らしをしているのだろうと、日常生活を有りがたく思ったのであった。