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投稿日:2010年09月05日

2010年09月05日

渋谷のハチ公前で人と待ち合わせをした。
10年という時間があれば、その間に建物が建てかわったり、駅前がリニューアルされたりして景観が大幅に変わるエリアはたくさんあったと思うが、渋谷駅前はそういう意味では景色が変わっていない数少ない場所なのではないだろうか。
と、私は思うのだが、ハチ公はそうは答えないだろう。
今のハチ公は戦後再建された二代目にあたる。それが1948年のことになるから、昭和20年代から現在に至るまで渋谷の景観とそれから人々の移り変わりを見てきた。
多分ハチ公が目にした中で一番コロコロと様子が変わったのが女性の風貌だったんじゃないだろうか。
<ミニスカートが流行っておる!>
ミニスカートの時代が終わるとみんなヒッピーになった。
<最近はみんなパンタロンじゃ。>
<髪が長いので女かと思ったら、男だったわい>
<サーファーと聖子ちゃんカットばかりで誰が誰かわからんぞ>
そして暴走族やヤンキーなんて言葉が生まれる。
<みんな眉毛が急に細くなったような気がするんじゃが>
<たけのこ族っていうのか、あれは?>
<急にみんな黒い服を着るようになったが、またなんか流行ってるんだろうか>
最近の若いもんは・・・という言葉があるが、だったらハチ公はもっと言いたいことがあるだろう。今日はハチ公の銅像の前で銅像になるパフォーマンスをやっている男性が居て、更に銅像付近には待ち合わせでやってきている老若男女が恐ろしくたくさん居た。
ハチ公は今や日本で一番奇妙な土地に置かれている。いや、道頓堀のグリコのおじさんもハチ公と同じぐらい気の毒な感じもする。一度思い切りグチの言い合いをさせてあげたい。きっとお互いの気持ちがわかるのはこの二人しかいないだろう。
いつもいつも、本当にごくろうさまです。
というか、すいません。
9月の連休にハチ公とグリコのおじさんをどこかのんびり温泉にでも連れて行ってあげたいなと思うのであった。