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投稿日:2012年08月14日

2012年08月14日

父、しげおっちに電話をした。
今回の入院のことは妹には話してはいたが、父には話していなかったので父は何も知らない。なのでいつものように「ワシの話」をするのだが、これが結構キツいのだ。元気なときでさえ、父の「ワシの話」はキツい。主に父は「ワシの身体の調子が悪い」話を発散を兼ねてしてくるのだが、「うん、うん」と聞いていても相づちが「うん」の一種類だと気に入らないのか「ちゃんと聞いとんのか!」と喝を入れてくるので「そうなの」「ふむ」「はい」などを取り入れないと行けない。
でも今日は大きな声を出すのが負担なのだ。
出来る範囲で頑張っていたが、「声が小さい!」とまた喝が入った。
どこでも老人になるとこうなるのだろうか。それでもまだ自分が一番常識人だと思っているところにあきれている。
同じ話を3巡目ぐらいに入ったところで今日は終わりにしようとしたところ、会話の中で私が何か隠し事をしていると急にしげおっちは察し、そこからまた激怒し始めたのだった。
「お前は何を隠しとるんじゃ〜〜!」
「ワシになんか黙っとるやろ!」
こうなったらもう歯止めはきかない。受話器からの声がもうデカ過ぎて割れている。興奮しているのが伝わって来るので仕方なくかいつまんで入院をしたことなどを話すと、今度は病名がうまく聞き取れないようで何度も何度も言い直しを命じられ、とってもくたびれたのだ。
今や私が知る人の中で、ダントツ一位の非常識人間であるしげおっち。
さんざん病気の説明をさせられたあげく最後は自分が安心したいのか、鉄分の錠剤を飲んですぐに良くなると都合よく話をねじまげて納得をしていた。
父の「ワシの話」はこうして今日もまた、父との電話でエネルギーを使い果たして具合が悪くなっていよいよ「お父さん、ちょっとしんどくなってきた」と訴えることでようやく解放されたのであった。