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投稿日:2010年01月26日

2010年01月26日

近くの緑道はサイクリングを楽しむ人、ジョギングや散歩をしている人、犬を連れた人、台本を覚えながらウォーキングをしたりとそれぞれ自分の目的に合ったことをしに来ている。ベンチではサックスを練習したり、ギターの弾き語りをしたりする人も居るので、本当に人それぞれの過ごし方がある場所になっているのだ。
私は犬の散歩、もしくは自転車でブラブラ楽しむのが緑道での過ごし方になっているのだが、最近はこれに発声練習も加えるようになり一石二鳥な時間となっている。
犬を自転車かごに入れて、自転車をゆっくり漕ぎながら、「ウゥウウウウウ〜〜」「アァアアアアーー」「ウッアアアー」「ハァアアアア〜」などの発声をする。そして人のあまり居ない所に着くとそこで自転車を止めて、また発声練習を続ける。というパターンなのだが、発声練習は「歌」ではなく動物が寄声をあげている風に聞こえるかもしれない。
すれ違う人、すれ違う人、皆さん私から目をそらし、そこに居ないヒトの様に自分がなっていることに気がついた。
<発声練習なんだけどなぁ・・・>
別に発情期の動物ではないんだけど・・・。
まぁ、いいや。
今日も広場に着いたので、そこでアーウーと声を出していたのだった。
しばらくすると黒いラブラドールが飼い主さんと散歩にやってきた。
そうなのだ。発声練習をしている時、飼い主さんには無視をされているが一緒に居る動物がこっちを見ていることは多いのだ。今日も同じく、飼い主さんは私を見ないのだが黒ラブちゃんが私の方を見ていたんだった。
<ねぇねぇ>
黒ラブちゃんが飼い主さんの方を何度も見ている。
<あれ、なあに?>
<何をしているの?>
子供のように黒ラブちゃんが飼い主さんに尋ねている様子なのだが、飼い主さんは頑としてまたこっちを見ない。見ないのだが、強くリードを引っ張って私から離れて行こうとしているのはわかる。
黒ラブちゃんは逆に興味津々。
何度も私の方を振り返り、飼い主さんに「あの人なあに?」とやっている。
別に私は怪しい者ではありません。
声を出す練習をしているのです。
しかし、飼い主さんは一度も私を見ずにとうとうラブちゃんを引っ張って遠くの方に去って行ったのであった。
向こうの方でもう一度ラブちゃんが振り返った。
いいんだよ。
別に深く悩むことじゃない。
バイバイ、またね。
最後に「メェエエエエ」とヤギの鳴き声をして黒ラブちゃんに挨拶をした。
黒ラブちゃんのしぐさがあまりに可愛かったので、何かオマケをあげたい気分になった私なのであった。