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投稿日:2010年01月31日

2010年01月31日

この間から家のすぐ前の道に、缶ビールが落ちているのだ。
ここは私有地。悪意で誰かがここに毒物を置いた様子ではなく、この一角に住む誰かの落とし物だとは思うのだ。斜め前の家の人のバイクの所にコロンと転がっていたので、多分そのバイクの持ち主であるお兄さんが買い物袋から落としたと思うのだが、お兄さんは落としたことに気がつかないのか、その缶ビールは数日が経ってもまだ道に転がっていたのだった。
多分、あのお兄さんのもの
だが落ちている飲食物なだけに、自己判断で家に届けるのはちょっと気が引ける。
早く気づかないかなぁ。
数日経って、こんなに目につくのにここにまだ缶ビールが落ちていることで、今度は持ち主がわからなくなってきた。
あのお兄さんのではないってことなのかしら。
今日は転がっていた缶ビールが、ちゃんと道端に立ててそこに置いてあった。
<美味しいよ、飲んでね>
この辺の家の人の落とし物じゃないのなら、今度は何かの罠に見えてきた。
落とし物はいつしか危険物に変わり・・・。
<警察に電話をした方がいいのかしら>
真面目にそう考え始めているのだが、最近やっている”こんなことで110番や119番に電話を掛けないで下さい”というCMを思い出す。
「さっきも、ただの缶ビールを、誰かが置いて行った毒物で爆発するかもしれないと言う変な女から電話がありましたよ」
「ほんと、困るんだよね。そういう電話は」
<あぁああ。>
<どうしよう。>
<そうですよね。>
<だけど・・・・。>
<本当にそれでいいのかしら。>
缶ビールがそこにあることで、今日も私は心が揺れるのであった。