早朝、気分が悪くて目が覚めた。
目が覚めたら急に吐き気がして来たのだ。
一度吐いたら楽になるかなと思ったが、結局それから3時間近くゲーゲーやっていよいよこれは自力では治せないなと思ってフロントに電話をしたのだった。
医務室の開始時間になっていなかったが、すぐに診てもらえることになり、血液検査を受けて待っているうちに今度はひどい寒気がしてきたのだった。吐き気止めの座薬をもらって一度部屋に戻ったが、寒気と吐き気がどんどんひどくなってきて、熱が9度を越えていた。
今日もリハーサルがあるのに!
明日はリハーサルと2回の本番があるのです。
こんなギリギリになって、まさかのダウン。
夕べ寝る前まではなんともなかったというのに。
待てよ。
この感じ、前にも経験したことがある。
私は10年に一度ぐらい、急性胃腸炎になって数日間ダウンしているのだ。よくある「周りのだれもお腹をこわしていないのに、自分だけカキに当たった」的な、”一人勝手に食中毒”に、10年ぐらいごとになることがあり、調子が悪くなった時間帯から最後の食事の時間を計算したら過去2回、先生に”@時間前に何か食べましたか?”と訊ねられたケースと同じパターンであることに気がついた。
3〜4日、ダウンするケース。
そんな・・・。
明日の日の為に体調には気を使ってきたつもりだった。いっぱい食べたと言っても、普通の量より少なく食が細いですねなんて言われてきたぐらいだ。
めちゃくちゃしんどい。
おー・・・じーざす。
そして急遽今日はリハーサルをお休みにさせてもらって、医務室のベッドにて点滴や筋肉注射にて治療を受けることになったのだった。
船の中の医務室ってもっと簡単な施設だと思っていた。
が、いつも病院でやってもらっているのと同じ血液検査も出来るし、病室と同じシステムが設置してある。医療用ベッドがあって、看護師さんも常駐。船ん中でレントゲンも撮ってもらった。エコー検査までしてもらった。入院した時と同じで、検温や血圧計、身体の中の酸素濃度を定期的に計ってもらって、ベッドに寝ていると病院にしか見えない風景だった。
熱はなかなか下がらない。
吐き気も変わらず、吐いては喉がかわき、水を飲んではまた吐いて・・・。
<わ、私、どうなるんでしょうか・・・・。>
とても明日の本番でまともに座っていられるとは思えない。
が、どんなことがあっても明日は根性で本番だけは全うしたい。
取り敢えず、このしんどい状態から抜け出したい。
熱が9度前後を行き来し、結局夜まで点滴をずっと受けたが、しんどさが収まる様子はなく8時頃に部屋に戻ってからもずっとうんうん唸っていた。
風邪で一人家で寝ているだけでもとっても心細いのに、船の上で丸一日高熱と吐き気に襲われたら心細くってしょうがない。明日は何があってもはいつくばってでもミッションは全うしたいと思ってはいるが、とにかくちょっとでもマシになってもらわないと、かなりキツい。
私も自分の明日が心配だが、神田さんとスタッフの方々はもっと困っておられるだろう。
アイスクリームを全種類制覇するぞと言っていた意気込みはどこへやら。
し、し、しんどいよぉおおお。
アイスクリーム??何よそれ。
今は”もう今後一生食べ物が欲しくならない”気がしているのである。