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投稿日:2014年06月04日

2014年06月04日

昨日の午前はCTガイド下生検を受けた。

事前に血小板輸血を受けてから10時20分予約で地下1階の放射線科の検査室に行く。CTの機械があって先生と数名の看護師さんや技師さんが手術着で仕事をしていた。

私も術着に着替えて頭からシャワーキャップみたいなものを被り、CT台に横になると心電図のチップを貼られて自動血圧計を右腕にはめられる。

CTを撮りながら場所を特定して組織を取る、とは聞いていたが頭からスッポリシートを被せられてからは詳しく何がどうなっているのかは見ることが出来なかった。

‘息を吸って’

‘止めてください’

これを何度も繰り返すのだが、特定する場所に誤差が出ない様に、息の吸い方を毎回同じようにしなくてはいけないのと、身体を動かしてはいけないのだそうだ。

麻酔の注射があって、繰り返しCT撮影をして、その後大きめの針が刺されてからは撮影と少しずつ針を深く刺し進めて行くことを繰り返した。

初めてのことって何でもそうだが、今どのへんまで来ているのかがよくわからない。長く感じるし、痛みで麻酔は合計3本打った。骨髄検査の方が比べれば全然楽だった。

その後組織を採取する工程に移った。

パチン。

刺した胸の針のあたりで何度か銀玉鉄砲が鳴る様な音がしたらようやく検査が終わった。帰りはストレッチャーで運ばれてその後2時間うつ伏せで止血をして次に起き上がれたのは2時だった。

この採取した腫瘍が何なのか特定をして、そしてまずはそちらの治療を先にすることになったのだが、検査の結果が出るまでしばらく時間がかかるらしい。

今日の夜になって’もしかしたら一度退院をしてもらうかもしれない’と先生から言われた。

次の治療が決まったらまた入院。それまでは輸血でまたつないで過ごすことになるかもしれない。が、その時に血液の方の治療は骨髄移植も少し考えなくてはいけないという言葉も出て来た。

えぇえええっ‼
腫瘍の治療に加えて骨髄移植⁈

もう十分あちこちパンチを受けて来て更にそんな怖い複数の病気の治療に私は耐えられるんだろうか。実際に似た経緯を克服して元気になった人が居たらもう少し心強くなれるかもしれないが、どちらか一つだけで十分恐ろしい。

自分の身体に‘ごめんね’という気持ちがはじめてわいてきた。

心をなるべく平穏に。

限りある命の中で誰しもが大なり小なり、自分のこれからはどうなってしまうんだろうと途方に暮れる時がある。だけれども、どんなに見えない不安な未来も、何かしらの答えを現実として知る日が来る。時間がそれを必ず教えてくれるのだ。

体育の授業で、一段高くなった跳び箱に挑戦する時、足がすくんで怖くて仕方がなかった。恐怖心を伴う未来はいつも身も心もきゅーっと締め付ける。

過ぎてしまえばただの点。

どんなに恐ろしいことも、過ぎてしまえば、いつだって事前に抱いた恐怖心の方がうんと恐ろしさの力は大きかった。

だから心を整えられるのが一番いいなと思う。

もっともっと動物のようにシンプルに。