ATG療法一日目。
朝、個室に移動をしたらまずアレルギーテストの点滴を落としてもらった。今日から使うメインの点滴、サイモグロブリンを薄めたものだそうで、特に具合が悪くなることもなかったので治療に進むということだった。
次に副作用やアレルギー対策のデカコート125mg点滴が入る。普段飲んでいるステロイドが10mgなのでこんなに大量のステロイドが入って大丈夫なのかしらとちょっと不安になるがしょうがない。30分程で点滴が終わって、サイモグロブリン点滴が始まった。
今から12時間の点滴、終わるのは夜11時頃かぁ。
手術と違って点滴を落としてもらうだけなので案外楽に終えられるかもしれないなぁ。
と、思ったのも束の間。
点滴を始めてしばらくしたら熱が37度台に上がっていた。悪寒がして吐き気もしてくる。お昼ご飯は食べる気にならず、熱はそのまま8度台に上がった。それからすぐに9度5分に上がって、吐き気としんどさにすっかり覆われてしまった。
こんなのが5日間も続くの?
身体がしんどくない感じってどんな感じのことだっただろう。
思い出せばちょっと楽になれるような気がしたが、思い出せなかった。
夕方になっても熱は9度前後を行ったり来たりしていて、吐くだけ吐いて夜も何も食べる気にならなかった。
眠れない状態でしんどいのに耐えるのってとても時間が長く感じる。
このしんどさって終わるのかしら。
終わらないんじゃないかという気にもなってくる。
ひたすら時間が過ぎるのを待ち、今日のゴールを待った一日だった。
点滴が終わったら楽になるかもしれない。
ようやく夜の11時に終わって解放されるかと思ったが、また別の点滴につながれモニターも身体についたままで、しんどい上に捕らわれの身であることがまるで拷問のように思えてきた。
むむむむむ。
メインの点滴が終わったのにまだしんどい。
癒されたい。いや、癒されなくていいから普通になりたい。
明け方になっても8度台が続く。
8度台が楽に思えてくるだなんてやっぱり変だよなぁ。
あまり眠れなかった。
ほとんど眠れなかった。
もうやめたいなぁ。
これは思った以上にしんどい治療だ。