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投稿日:2007年04月02日

2007年04月02日

私は大阪育ちである。だが、ほんまもんの関西人かと聞かれたらそうではない。父も母も元は愛知の人間、そして私が育った大阪は、市内からは程遠いのどかな町だった。道頓堀の食い倒れ人形などは、私にとっても大阪の観光地に行った記念に写真を撮るぐらい遠い存在なのだ。
そんな私が、”自分は関西人!”だと強い意識を持つ時がある。
店で買ったたこやきがまずかった時だ。
「なんやねん!」「ひどいやん!」「だましやん!」「あかんやん!」
まずいたこやきを食べた時、いろんな関西弁が頭の中に走る。そしてすごく損をした気になり、騙された気になり、ガッカリし腹が立ち、自分がものすごく無駄使いをしてしまったような後悔でいっぱいになるのであった。
昨日の屋台のたこやきは、クシがついていなかったことに加え、たいそうまずかった。でっかいタコがゴロンと入っているだけ・・・。
大阪ではたこやきがまずいということは有り得ない。ハズレのない安心の食べ物なのである。だからどうしてまずいのが出来るのか、そっちの方が不思議でしょうがないのだ。
こんなに採点の甘い舌だというのに。
たこやきを商売にするのなら、
大阪に3年は住んでいただきたい。
まずかったら絶対にあかん。
あかん。
買った値段が500円であっても、まずかったら500万円騙し取られた気分になるのが、関西人とたこやきの関係なのである。
なんやねん!
ぼけ、かす、うんこ!
自分が壊れていく。
食べ物の恨みは深いのである。
たこやきは扱いが繊細な、一番むずかしい料理なのだ。