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投稿日:2007年04月17日

2007年04月17日

山口晶くん、リハーサル。
今回も「オルガン」を弾くことになったが、「オルガン」は、やっぱり緊張するのだ。
ピアノという楽器は、鍵盤を押して音が出てから「減衰」と言ってだんだん音が消えて行ってくれる。それにタッチの強弱が鍵盤上で反映する。
ところが、オルガンという楽器はタッチの強弱はほとんどない。厳密にはあるのだが、私にとってはほぼないに等しく、そして何より恐ろしいのは一度鍵盤を押したら、指を離すまでずっと「ビーーー」と、音が鳴っているという点なのだ。
鍵盤を押すと同時に、音が「ビー」と鳴る。
驚いて手を離すと、消える。
今更、驚いてどうする。
と、思い、気を取り直して、再度弾いてみる。
「ビーーーー」
”あんたの責任に於いて、後は音を切るところを決めてくださいな”と、まぁ簡単に言えばそういう関係であるのが「オルガン」という楽器なのである。
「ビーーーーーーーーーー」
私の右手人指しゆび、もしくは中ゆびさんが私に尋ねる。
”隊長!いつまで、こうしていればよいのでしょうか”
えっと・・・・。
「ビーーーーーーーーーーーーー」
今まで!です!
”了解!”
「シーーーーーーーーーン」
急に音がなくなるのであった。
”隊長の言った通りにしました”
あぁ・・・。
その通りです。おつかれさまでした。
白黒ハッキリしている楽器なのである。
そして音の輪郭が非常にハッキリしているので、間違えた時には非常にわかりやすいのであった。
オルガンという楽器の演奏方法で、ピアノではない奏法でグリッサンドというのがある。グオォオオグビビビ・・・という、わかりやすく言えば「ヤケクソ」っぽく聞こえる感じのがそうなのだが、これはグォオオオグビビビ・・・の時には、手の平の下部で鍵盤の上をスライドするので、指はおやすみ中なのだ。でもグリッサンドの着地はだいたいがコード弾きになるので、荒れ狂った最後は指でドミソないし、レファラなどを押さえねばならないのだが、私はこれをよくハズすのだった。
荒れ狂ってグォオオオとやって、目測を誤って「バビーーーーー」と、間違えた所を押さえてしまう恐れ、大。
”隊長!道を間違えました”
”隊長!今がタイミングですか”
”隊長!指示を”
”答えてください!”
隊長、責任重大。
隊長、疲れる。
オルガンとピアノは、全く別の楽器。オルガンを弾く人は、みな緊張をしながら「隊長」として頑張っているのである。