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投稿日:2007年04月16日

2007年04月16日

西川峰子さん、バンドリハーサル。
三軒茶屋のスタジオにて。
今日はメインPAの鳥羽氏が加わっての最終音チェックになる。メンバーのみなさんはそれぞれ、他のツアーと並行していて、東京を離れてまた戻って来るといった忙しいスケジュールだ。
音楽の仕事は、つくづく体力が要る仕事なんだなぁと思う。みんながやっているようなコンサートツアーの仕事は、30本とか60本とかで全国を回る。その前にはリハーサル期間もあるし、始まったら途中で体調が悪くなって穴を空けるなんてことは出来ない。
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波多江くんは、ツアーに出ても筋トレは欠かさないのだそうだ。旅先でも走り込みをし、常に筋力を鍛えているのだと言っていた。
緊張の連続の仕事なのだ。
楽器をセットした後に隅っこにあるケース達を眺める。もう今では見慣れたが、楽器だけでなく「ケース」にも憧れを抱いていた頃があった。楽器の持ち運び用のケースには、鍵盤楽器の場合はソフトケース、ハードケース、フライトケースと3段階のケースの種類があって、ソフトケースは軽くて値段も安いのだが、プロの人達はフライトケースという下にキャリーのついた重いケースに楽器を入れていて、京都で活動をしていた時期に、東京からライブにやってくる人達がこのフライトケースで楽器を運んで来るのを見ると、それだけで「すごい人達!」だとビビりながら、横目でケースを観察していたのだ。
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ケースにはツアー名がマジックで書かれたシールが貼ってあったり、航空会社のタグがぶらさがっていたりと、当時の私達は、せいぜいハードケースに楽器屋さんからもらったシールを貼るぐらいしか貼るものがなかったので、それらはかっこいいお札に見えたものだった。
バンドサウンドでのリハーサルは、なんだかいろんなことが頭の中をよぎる。
フライトケースが今日は新鮮に映った日だった。
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7時からは通しリハーサル。峰子さんはやっぱりとても華がある。そして、センターに立つ人としてのオーラがリハでも滲み出ていて、こういう空気に居ると後ろで演奏をする者としても非常に楽しい。
カラオケで歌を80曲ぐらい歌ってもらったこと。生まれ故郷の話を聞かせてもらったこと。那須のお家から見えた満天の星空。春になったら、これがこんな風に咲くのよと自宅の花や植物を見せてもらったこと。
今回のステージは、私の中では、「女の粋」がテーマだ。優しさ、脆さ、人を許す広さ、思いやり、覚悟を決める強さ・・・。短い期間ながらも、私が見て感じた峰子さんがいる。
映像も選曲も、構成も、これが今の私のベストアイデアだ。
あとは本番、やるだけ。
峰子さんやスタッフの方々には、本当にお世話になりよくしていただいた。私のありがとうは自分がいただいた役で返したい。
いい時間だったと、何人に感じていただけるか。
リハが終わった。まだこれからが本番だというのに、何故だか心と体が初めてホっとした。