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投稿日:2009年02月15日

2009年02月15日

隣りの家のご婦人は花木がお好きなようで、夕方によく花木の手入れをされている。2月はここのお家では梅と早咲きの桜が同時に咲くので、家の前を通る時には「随分咲いたなぁ」といった風に、私も成長の様子を楽しみに見ているのだ。
ガーデニングが好きな女性は多い。それぞれの庭にはそこの家人によっての好みや花木に対する考え方が反映されているので、庭からその家の人の性格までがわかったりする庭占いなんてものが出来てもおかしくはないぐらいだ。
私は割と一年草が好きで季節が終われば別の花にプランターが変わるといった植え方をする。その理由の一つは「賃貸だから」ということだ。植えたら何年も花を咲かせる多年草は、自分が引っ越したらきっとそれらの世話をする人が居なくなって枯れてしまうだろう。地植えの方がいい花木は、だから育てない。が、一方「家で採れたものを食べたい」野心に燃える一面として実の成る木は大好きなのだ。鉢にレモンやブルーベリー、オリーブを植えて収穫の時をとても楽しみにしている。
お隣の梅と桜は鉢で育てられている。梅も桜も私には「庭に植える木」というイメージがあったので、育てることは考えもしなかったが、お隣の梅桜は自分がここに引っ越してから、時期が来るとこうして花を綺麗に咲かせている。
どういう経緯でお隣のご婦人は育てようと思ったんだろう。その家々に咲く花にはみんなそこにやって来た理由がある。一つ一つを尋ねたら懐の深い話がきっといくつも聞けるような気がするのだ。
枯れ木に見える我が家のあじさいも、2月になって枝先に芽をつけ出した。
「私は早起きの桜なの」
お隣の桜が風に揺れる。
おはよう、早起きさん。
まだ寒いから風邪、引かないようにね。
早起きの桜は”もう朝だよ、春だよ”とみんなを起こす役なのかもしれない。