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投稿日:2009年02月21日

2009年02月21日

高円寺で行ってみたいカフェがあったので、夜にフラっと出掛けてみた。
あずま通り商店街は高円寺駅の北にある商店街で、中野に住んでいた頃はここを自転車で通っていたが、もう何年も来ることがなかった。この通りでは古着のコートを買ったり、花を買ったり、駅の近くまで来ると夜遅くまで開いている本屋さんがあった。高円寺ならではのちょっと個性的な本屋さんで私もたまに深夜に来たりもしたのだ。
だが商店街の店も随分変わったようで、今は可愛いらしい造りの人気のカフェがあるらしい。一軒家を改装した小さい扉が目印のお店。壁一面には絵が描かれていて、モビールが吊り下がっていたり、秘密基地のようなロフト席もある。写真を見たら私の好きなテイストで、「よし、今日は行ってみよう」とワクワクして出掛けたのだった。
こんな日にはカメラを持って行けばよかった。
木で作られた小さめの扉を開けて中に入る。二階まで上がるのが私にはちょっと大変だったが、童話に出て来るような森の中の家ってきっと中はこんな感じなんだろう。ヨーロッパの森の中の小人達が暮らしている家をイメージさせる、とても可愛い店だった。
<可愛い!>
<来てよかった!>
お店には大満足。
来ているお客さんは女性が中心で、男のお客さんは彼女に連れられて来たという感じの人しか居ない。まぁ男同士では入りにくい店にはなるかもしれない。
隣りのカップルの会話がずっと聞こえて来ていた。
一人で行くとこんな時、いやでも会話が耳に入って来てしまうので、隣りのお客さんって大事なのだ。
彼女が延々、連れの男の子に「わたし」を語っていた。
「あたしはね。一戸建てじゃなきゃダメなヒトなの」
「ずっと賃貸に住んでるような人ってダメだと思う」
賃貸なんて有り得ない。一軒家を買うのが男の甲斐性で、あくまでも一戸建て。マンションでもダメなんだそうだ。通常の「そういうとこがよくないわよ!」という性格のダメ出しから、そのうちに女の子の方が熱くなって突如家に対するこだわりにまで話は飛んでいた。私が席についた時から既に「わたし話」はされていて、最後は耐えられなくなって席を立ったのだ。
森の中の小さな家には、今日はおしゃべり魔女が居た。
今度、魔女が居ない時にまた行ってみたいと思ったのだった。