高円寺JIROKICHIで、植田くんのバンド「Tokyo Smooth」の初ライブに参加をした。
みんな音楽に長けている人達ばかりなので、一緒に居ると独特の緊張感と楽しさがある。普段の私は「自分が音楽好き」なのかどうか、自分でもそういう目で音楽の存在を計れなくなっているのに、こういう空気の中に居ると嬉しくなるので、こんな時にようやく「あぁ、私は音楽が好きなんだ」と実感が出来たりするのだ。
リハーサルを終えて、本番となり・・・。
ずっと前に使っていたメインのシンセサイザーが本番演奏中に壊れたというハプニングがあったが、今日も2度「あれ!」というトラブルが起きたのでヒヤヒヤしたのだ。生ピアノでのライブでは起きないようなことが、シンセサイザーなど電子楽器を使う時には起き得るので、これが演奏以外にドキドキすることだ。
植田くんは、このバンドでモントレージャズフェスティバルに出たいという夢をMCで話していて、ステージの上で初めてそれを聞いて「えー!」とお客さんと一緒に驚いたのだ。
ライブが終わってから、またうえだっちは同じ夢を口にした。
きっと長年、心の中であたためてきた夢だったんだろう。モントレーやジャズは同じ音楽でも、私にとっては遠い位置にあったので、本当に本気の夢なんだなぁと思ったら、なんだか「応援するわ!」や「私も行きたい〜!」と言うのが失礼な気がしてきて、「そうかぁ〜」という返事しか出来なかった。
そうかぁ・・・。
そうだったのかぁ。
こんな風にいつか夢を話してくれて、それを叶えた友が何人か居る。
”本当に、叶えたね”
それはすごく嬉しいことだった。
今日は、夢のスタートに一緒に居られたってことかぁ。
それって大きなことだ。
また、一緒にやろうよ、うえだっち。
私はその一回一回を大事にして行くことだ。
夢を持っている人は生き生きと目の前の難題に向かっていく。
「バンド名、TokyoSmoothでいいのかなー」
「東京から発信しているってことをバンド名からでもわかるようにしたい」と言っていた。
その理由だけで、十分いい名前だと思う。
夢は情熱という温度で出来ている。自分と音楽を繋ぐものは、結局それが一番になっている。
私もそういう場所が好き。
夢はあたたかく、力強く、周りの人をも照らすそれだけで素晴らしい存在なのだとあらためて思ったのだった。