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投稿日:2010年06月12日

2010年06月12日

テレビをつけていると、BGMに「A列車で行こう」が流れていた。
A列車で行こうは、原題は『Take the ‘A’ Train』。ジャズのスタンダードナンバーなので、タイトルは知らなくても曲は聴いたことがある人は多いと思う。
私は高校生から大学の中盤までハモンドオルガンを習っていた。この曲とはハモンドオルガンの練習曲として出会ったのだが、この軽快な曲にすぐに心を奪われてレパートリーにしたいと練習をしたものだ。
が、この曲はある日を境に私にとって「大好きな曲」から「気分の悪くなる曲」に変わってしまったのだ。
それは、ハモンドオルガンの発表会がきっかけだった。
発表会は大阪の今のメルパルクホールであって、帰りは母と妹と3人で大阪で外食をして帰ることになったのだった。普段街に出ることはあまりない親子だったので、大阪で外食というのは割とめずらしいイベントで、その日は串カツ屋さんに入って仲良く夕食を食べて終わったいい一日となった。
のだが・・・・。
次の日。私はひどい胃腸炎になって、丸二日胃腸炎特有の症状で苦しい思いをした。具合が悪くなったのは私だけだったので、食中毒ではなく私の体が弱っていて胃腸炎を起こしたと思われるのだが、二日間吐き続けこのままもう食事がとれなくなるのかもしれないと思うほど、胃腸は拒絶反応を続けたのだった。
その二日間ずっと頭に鳴り続けていたのが、前日の発表会で聴いた「A列車で行こう」。「やっぱりいい曲だなぁ」「私も弾けるようになりたいなぁ」と思って聴いていたのが、胃腸炎で具合の悪い時のお供の曲となり、それが結果印象として残ってしまったようなのだ。
あの胃腸炎を境に私は「どんなにしんどくなっても吐かない」と決心して、次に胃腸炎になるまで本当に10数年吐かずに過ごした。それほどその二日間はキツい時間だったのだ。
「A列車で行こう」を聴くと、串かつ屋〜胃腸炎になった時のことが蘇る。
<胃薬、飲んでおこうかなぁ>
どの胃腸薬のCMよりも、「A列車で行こう」の曲の方が、胃薬を常備しなくっちゃという風に煽られる私なのだ。