この数年で、レインブーツなるものが、ファッションアイテムの中に入ってきたような気がするのだ。
なが〜い間、それこそ私が子供の頃からレインシューズはあって、しかしカテゴリーは雨合羽と共に「雨具」でしかなかった。子供の頃は雨が降るとレインシューズを履かされるのがいやで、大人用のレインシューズはあったが、長靴は子供が履かされる窮屈なグッズだった。
大人になったら長靴を履かないぞ。
そう思って、ちょっとやそっとじゃ雨が侵入してこないのをいいことに水たまりで乱暴にバシャバシャとやっていたっけ。
数年前、会社の忘年会の時に景品で出た長靴は、<もらっても困るもの>として、たらい回しにされていたが、あの数年前には長靴はまだ「ファッション」のカテゴリーにはなく「雨具」だった。
便利で助かるもののはずなのに「雨具」に対して、あんまり感謝の気持ちがなかったような気がしていたのだ。
が、ファッションアイテムとして取り上げられるようになってから、小雨でもレインブーツを履いて出る人が増えた。
時代が変わったのだ。
「あ〜めあ〜め降れ降れ、かぁさんが」
”蛇の目でお迎え嬉しいな”の「蛇の目」が傘を意味していることを知っている若者は逆に少なくなったかもしれない。