8月になってから、昼は晴れているのに夜になると雷雨にかわるという日が多いような気がするのだ。
プールに行こうとはりきっていたら、丁度家を出る時間になって空がチカチカと光り出すのだ。
プールに行く時は、家で水着を着て行くので玄関を出た時には「せっかく水着に着替えたんだから」ということの方が大きく、雷がそれほどひどくなければそのまま出てしまうのだが、この道中に恐怖心が大きくなってきて、たった5〜10分の移動が私にとっては秘境で秘宝を探して来るぐらいのチャレンジへと変わるのであった。
ピカッ。
あぁああああ〜〜。
時速20キロから15キロに落ち、フラフラっとする。
別に数センチ私が屈んだぐらいで何の変わりもないだろうが、取り合えず姿勢が前屈みになりスクーターなのにライダーチックな乗り方になるのだった。
そこの自転車の人よ。貴方は怖くないのですか。
ピカッ。
の時に稲妻を空に見ることもある。
あぁああああああ〜〜〜っ。
ゴロゴロという音まで時間がちょっと空けばまだ雷が遠いと言うが、ゴロゴロドーーーンという音がすると、姿勢は更に低くなるのだった。
「出るんじゃなかった・・・・」
その時に本気で後悔をする。
「やっぱり今から帰ろうか」
「いいや、ここまで来たんだから」
信号待ちで隣りの車の人が余裕で居る。
う、うらやましい。
私はもうなりふり構わず信号待ちの間も前屈みになってバイクのハンドルの高さぐらいまでの低姿勢でいる。相当変な人になっているはずなのだが、周りの人が見て見ぬフリをするところが、さすがトーキョー。
バイクって雷は落ちないんだったっけ。
よくわからないが、鉄の帽子を被っているんだからあんまりよくはないだろう。
雷は大嫌い。
変な姿勢のおかげで、雷による筋肉痛になりそうなのである。