最近はプールでウォーキングだけでなく、ちょこっと泳ぎもメニューに入れるようになった。
時々、お父さんと妹とプールにやって来る少年が居る。
多分小学校4年生ぐらいの子なのだが、この子が水ととても相性がよく、フォームはゆったりして急いでいる感じもしないのに、何故か速いのだ。
速い人って居る。
そういう人は水が運んでくれるみたいに、スーっと静かに進んでいく。ここのプールにも、「この人はスイスイ進む人だな」と目を引く人が居て、自分もイメージをしながら同じように泳いでみるのだが、進み具合いはあんな風には出来ない。
少年は泳ぐのが楽しいみたいで、バタフライやクロール、平泳ぎといろんなフォームで行ったり来たりしている。
普通の子とかわらない体格だし、泳ぎ方も至ってノーマル。お父さんの泳ぎは周りの人と差がないのにね。
持って生まれた才能ってあるんだろう。
この子は魚の才能がある子だ。
目の前をスイスイスイと泳いで行く。
時々、このプールに魚の子がやって来る。
知らん顔をしているが、あの男の子が泳ぐのを見るのが楽しい私なのである。