海の日。
海は私の生活圏にはなく、海に行くことは特別なお出掛けでもあった。
海が視界に入るか、または海の匂いがしたら、「海に来た」しるしで、それが雨の日でもいいお天気でも、夏でも冬でも、とにかく「海に来た」瞬間には「わぁ!」と声をあげている気がする。
私にとって海はそういう存在だ。
いくつになっても海を前にすると「わぁ」と声をあげる。
広く大きなもののまま。
夏には海に行っていた時期があったのに、もうそういうこともなくなって久しい。
今年は海に行けるかなぁ。
小さないかだでも、ゆっくり進んでいつかどこか遠い島に行けるんじゃないかと信じていた子供の頃。
水平線の彼方に素敵な国々が見えていた。