外来日。
今日は会計窓口が混んでいるのだ。
会計窓口で次回の診察予約票をもらってから、今日は証明書を発行してもらう窓口に並んだ。
ここはいくつか窓口があって、「ここに並んだらいいのかな?」と思って窓口に立つと、「こちらは3番の窓口になりますね」と再度案内を受けて一から並び直すということがある。だが私も失敗を繰り返して、もうだいたいこの用件の場合はあそこに行けばいい、これだったらこっち・・・という風に覚えられてきたのだ。
証明書の窓口は直接カウンターの前で待つ。で、隣りの別の何かの窓口業務はちょっとした柵のところで待つことになっている。
証明書の窓口は今一人カウンターで手続きをしていたので、その後ろにスっと並んだのだが・・・・。
何か視線を感じる。
ちょっと刺すような視線。
私、どこか変なのかしら?
まぁ、いいか。気のせいだわ。
と、ぼんやり立っていたのだった。
しばらくして、証明書の窓口で手続きをしていた前の人が用事を終えて去って行った。
「次の方、どうぞ」
窓口の女性がそう言い終わる前に、人影が私の前を横切った。風がブンと吹いたような威圧感があったのだが、それは隣りの柵のところで待っていたご婦人で、<私の方が先よ!>という明らかに怒った顔で窓口に立ったのだった。
が、すぐその後に娘さんらしき女性がご婦人の腕を掴んだ。
と同時に、カウンターの職員さんも「これはお隣の窓口になりますので・・・」と言ったので、ご婦人も自分の勘違いだと気づいたようだった。
「どうぞ」
窓口に立った時に一瞬振り返ったら、犯罪者が連行されるかのような形で娘さんに引っ張られて元の場所に戻されていた。
いや、私も待つのはいやです。確かに。
順番を抜かされたら腹が立ちますよ。場合によっては思いっきり。
ちょっと気の毒にも思えたが、笑いそうになった。
荒くれものの馬が「ひひぃ〜〜ん!」と暴れたあとで、たずなを引かれてドウドウとおさめられているような、そんな光景の本日の病院窓口なのであった。