最寄りの駅のホームに立っていると、構内の看板の中でひときわ目立つ看板がある。
「おこと教室」
白地に黒い筆文字でこう書いてあるだけのシンプルな看板。だが、この看板が私には「おとこ教室」に見えて仕方がないのだ。
妙にインパクトがある。
歩いている鳩のように、私は首を前にもたげて看板を見直す。
「おこと教室」
そうよね。
普通のお琴の教室なのだろう。
「お琴」という言葉は、「おこと」と全部平仮名だと、私の場合すんなりと「お琴」に行かないらしい。どうも「おこと」が「おとこ」に見えてしまう傾向にあるのだった。
ふぅ〜む。
目の錯覚って図形だけでなく、私の目には普通の平仮名にでも起こるみたいなのだ。
で。
仮にそれが本当に「おとこ教室」の看板だったとしよう。
何をする場所ナンデショーカ?
大きく2つに想像は分かれる。
1)そこは格闘技など以外のアプローチで「男を磨く」、「男道学ぶ」教室で、男性自身が生徒となって通う場所。
2)女性が男性という生き物をいろんな角度から勉強する、男性輪切り分析塾。女性が通う。
何故かしら私は2のイメージが浮かんでしまい、”なんだかすごいところだわね”と一人で驚いているのであった。
おこと教室VSおとこ教室。
実際にあったらどっちの方に行きたいだろうか。
とりあえず体験入学というのがあれば、私はおとこ教室を覗いてみたいのだ。