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投稿日:2010年02月09日

2010年02月09日

斜め裏の家とのブロック塀に、謎のベニヤ板が取り付けられているのだ。
それは私が引っ越して来る前からのものと思われる。
大きさは畳2枚分ぐらい。
こちら側の敷地のブロック塀の真ん中辺りから釘のようなもので打ち付けられていて、丁度ベニヤ板が斜め裏の家の窓を隠すようにして壁のような役割をしている。だが、半年程前ぐらいに風で上の方の補強部分が外れたようで、それで板がしなるようになり雨の日や風が強い日はこの板がこっちの壁を叩くようになったのだった。
ガツン、ガツン。
ボコ、ボコ。
夜中でも壁を叩く音が鳴る。
最初は二階の人がガタガタやっているんだと思っていたが、ある時窓を開けたら謎のベニヤ壁を発見したのだった。
誰が?
いつ?
何のために?
斜め裏の家の人が「家の中を見ないで欲しい」と思ったのかもしれないが、こちら側の建物には窓がない。だから、目隠しじゃないと思う。
じゃ、前にこの部屋に住んでいた人が付けたんだろうか?
でもなんで?
なんとなく「ご近所さん人間関係縮図」の根の深い部分を象徴する存在で、触れてはいけない部分なのかもしれないが、私も半年黙って我慢した。もういいでしょう。とにかく私には理由がわからないこのベニヤ板を外してもらいたい。それで管理会社に電話をしたのだった。
すると、
これはやはり大家さんの知らない所でこれはつけられたということだった。そうだろう。だってここは、大家さんが居ないことをいいことになのか、私が引っ越して来た時から長い鉄パイプや高い三脚などの建築資材が敷地内に放置してあるのだ。だから私もこのベニヤエリアには入れない。窓からのぞくだけなのだ。
「近々、そちらに伺いますんで」
日曜日にそう返事をもらって、今日も待っているのだ。
でもドキドキ。私、禁断の扉を開けてしまったのかもしれない。それが元で殺られる、なんてことになったりしないかしら・・・。急に心細くなってきた。
ベニヤ板は語る。
一見のどかなこのエリアに、静かな抗争が起こっていたということなのである。