「へぃ、いらっしゃいらっしゃい〜」
「大根安いよ〜、奥さんキュウリいかが〜」
・・・・で、あったり。
「え、しゅっぱ〜つ」
「え、進行〜〜〜」
・・・で、あったり。
「6階、婦人服、フォーマルウエアのフロアでございます」
・・・で、あったり。
その職業ならではの声色というのがある。
それはそれでいいのだが・・・。
本日、地下鉄のホームで電車を待っていたら「車掌さん声」で、アナウンスが流れた。しかしこれがちょっとした長文で、そうすると全く何を言っているのかが聞き取れなかったのだった。
<え、何て言ったの?>
日本語ではない雰囲気に聞こえる。
繰り返し「車掌さん声」は同じ内容をアナウンスしたが、2度目も文章を聞き取ることが出来なかった。
多分、この人も仕事が終われば普通のしゃべり方をするのだろうが、周波数が変わると文章というのは通常の伝わり方とは違って来るのかもしれない。
再度、アナウンスが流れたがついにわからなかった。
3回聞いてわからないとは・・・。
<外国人がトーキョーにやって来て、地下鉄を待っている時って、こんな風に聞こえるんだろうな。>
今日、私は地下鉄の駅のホームで思わぬ外国人になったのであった。