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投稿日:2010年05月26日

2010年05月26日

父から電話がかかってきた。
「母の日のプレゼントがな」
「届いたかどうかっちゅうハガキがきてん」
母の日???
って、
もう2週間以上前のことじゃないか。
何のことを言っているのかわからなかったのだが、父が言うには、私が注文して母の日に送ったプレゼントが、手違いで届いていないかもしれないので、返信ハガキに届いたかどうかを書いて送り返して欲しいという往復ハガキが届いたということだった。
「えぇ〜〜〜〜〜っ」
「何かワシに送ってたんかいな?」
「じゃぁ、母の日は何も届いていなかったの?」
関東に住む叔母二人からはお礼の電話をもらっていたので、当然実家にも届いているとばかり思っていたのだ。単純に父から電話がなかっただけで、その後電話で話をした時にも確かに母の日のプレゼントのことは話題にはならなかったが、届いていたらそれでいいということと、父が元気に電話に出たことでよしとしていたのだった。
送ったものが届いていなかったばかりではなく、老人にハガキを投函して欲しいと往復ハガキをいきなり送るのもどうかと思う。
「ハガキなんて出しに行かなくていいから」
「なんで」
「わざわざ、出しに行かなくていい。私が電話をかけて話をする」
「簡単やん。ハガキ、投函するだけやん」
案外父は怒っていなかった。めずらしい。私が怒って父が「まぁいいやん」と言う構図はとっても少ないのだ。
「あんたとこにも、メールで知らせたって書いてあるで」
言われて探してみたら迷惑メールのところに昨夜の日付でお知らせが届いていた。
2週間以上経ってからこんな連絡が来るだなんて・・・。今回、母の日だからアテにしていなかったので父はおおらかだったかもしれないが、もし母が生きていたらやっぱり期待して待っていたと思う。いいや、今年ももしかしたら仏壇の上で待っていたかもしれないのだ。
せめて期待をしていなかった父宛てでよかった。
「ハガキ、出したら返金とお詫びの品物、送ってくれるみたいやわ」
もうすぐ父の誕生日。
<じゃ、それを誕生日プレゼントっていうことで!>
こんな母の日は初めて。最悪だなと思いながらも電話を切ると、父が案外機嫌がよかったことを思い出して、これもいつかいい思い出になるんだなぁと思ったのであった。