今日で放射線治療の10回目を終えた。
放射線治療の経験がある知人から「放射線治療がなかなかのくせ者なんで頑張って!」と励ましてもらっていたが、「くせ者」の意味がどういうことなのか始まるまではわからなかったのだ。
が、その「くせ者」というのがだんだんわかってきた。
治療自体は痛くも痒くもなんともなく、治療時間もあっと言う間に終わってしまうので一回の照射量はわずかなのだと思う。が、塵も積もれば山となるのと同じで、ちょっとずつの放射線治療を毎日続けているとやっぱりビミョ〜にしんどくなって来た。
バスを降りて地下鉄の駅まで歩く。なんてことのない距離なのだ。だが、駅の階段の入り口に立った時点で一万メートル走直後の選手のようにぜいぜい言っている。バス停から駅まで100メートルないのにもかかわらず、だ。
あっ、電車が来た!と、30メートル程の距離を早歩きをして、電車には間に合ったがそのあと2駅分ずっと200メートル走を全力疾走した選手のように肩で息をしていた。周りの乗客が<あんた、それは大げさだろう>という顔で見ていたが、<この人、心臓が悪い人なのかもしれない>と解釈をした人もいたようで、携帯を見ていた近くの人に「携帯、使用禁止」と合図を送っていた。
他には息切れと共に倦怠感、あとは喉がつかえるようになった。食べ物を飲み込む時に、違和感があって、照射部位が胸の場合には周辺臓器にやはりいくらか影響が出るとは聞いていた。寝込む程ではないので、これぐらいのダメージは気にするなと思ってみる。
やっと半分の回数に近づいてきた。
土日は病院が休みだが土日が仕事の日なので、一日家にいられる日は来月16日までは来ない。家大好きな私としてはこれがちょっとストレスになってきたようで、今日はサボるぞ。と、目覚めたら思っている。
そして、少しだけ考えて「今日は行くけど明日は、じゃぁサボろう」と言い聞かせてなんとか毎日病院に行く。
放射線治療が終わる頃、私ひからびた梅干しみたいになっていないかしら。
ワンステップ老けそうな今日このごろなのであった。