音楽仲間の新年会に参加をした。
東京に音楽活動の場を移してから、今年でだいたい17〜18年ぐらいになる。
最初の頃は、ミュージシャンの友達と言えば関西で知り合った友人の数人だった。特に新しい人間関係を積極的に作る方ではなかったし、決して顔が広いタイプではないが、それでも気がつけばたくさんの人と知り合ってきたなぁと思うようになってきたのだ。
他の職種でもそうみたいなのだが、音楽関係の繋がりも思った以上に知人と知人で繋がっているので、「はじめまして」の人に会っても今は<私の知り合いの中の誰で繋がっていくんだろう?>と予想をしてみたりして、それが会話をしているうちに当たっていたり、いや思わぬ方向からの知人繋がりで繋がったりするので、あらためて日本国内は狭いのだなぁと思うのだ。
東京生まれの東京育ちの人も何人かは居るが、他は北海道から九州まで出身地はみんなバラバラ、訛りが出ないが地方出身者の方が多い会合だった。
私はデビューが決まって仕事の打ち合わせで東京に来た時、新しい場所でこれからまた音楽をすることに、少々心細かった。打ち合わせの帰り、そのまま新宿のアルタにフラフラっと行き、そこで占いの先生に不安な心の内を相談したぐらいだった。
「あの、新しい環境で仕事をすることになったんですが・・・」
「私はどうしたら、ここでうまくやっていけるのでしょうか」
占いの先生はタロットをめくりながら、「貴女は貴女のままで居なさい」と話してくれたっけ。その話を友達にしたら「はは!それは占いじゃないよ」と笑われたが、あの頃も私はあの占い先生の言葉に随分救われたのだ。
今でも決して顔が広い方ではない。だけど心の中のことを正直に話せる友人はこの街でも十分得られることが出来た。
今年はたくさん音楽をしたい。
したいなぁと思った。
いい夜だ。
人は自分一人では決して変われない。
友達はやっぱり必要な存在だ。