ギタリストの知野氏に教えてもらって、年末ぐらいから購入を検討していた「KOMPLETE7」新しい音楽ソフトを買った。
スーパーでは6Pチーズが20円高いと「今日は買わないわ」と財布のヒモの堅い私も、音楽制作関係の新しい機器や音源などを買う時は、今まで「取りあえず、今いいと言われているもの」を買ってきた。
今よりもっとお金のない20代の頃から、お店や友人の間で「今はコレがイチオシ!」と言われているのを「それ下さい」と即買いをして、後でローンにばかり苦しんでいたっけ。
フロッピー付きのシンセが出た時もぶったまげて「これ下さい」と言って買っていた。ドラムマシンが出た時も「これ下さい」と言っていたし、鍵盤がついていない音源が発売された時もラックと共に購入していた。
「これからはMAC」の時代と言われて、コンピューターって何なのか知らずに「じゃ、それも買います!」とローンを組んでいた自分も恐ろしいが、結局そのMACで音楽制作もせず、おまけについていた「上海」というゲームしかせずに終わってしまった自分はもっと恐ろしい。
どうしてこんなことをしてしまうのか。
それは新しいアイテムを購入したら、それだけで自分がめちゃくちゃ上手くなったような気がしてくるからなのだ。
不思議なのだ。実際は腕前や音楽力に変化はコレっぽっちもなく、かつローン地獄が待っているわけなのに、繰り返し新しいアイテムをゲットした時期は、わけもなく「モチベーションが上がる」ヤル気モード全開になっているのだった。
よぉおお〜し。
今日はインストールするぞ〜〜。
昔は音楽用語に「インストール」なんて言葉はなく、楽器に電源を入れることがスタートだったのだが、時代は変わった。それに今は昔から比べて信じられないぐらいクォリティの高いアイテムが安い値段で手に入るようになった。
なんか、私上手くなった気がする・・・。
何回目の夢を私は見ているんだろう。
「今度こそ、マスターしてめっちゃ頑張るねん」
で、早くもインストールの仕方がわからずに血圧が上がってきた。
また、いつものパターンだわ。
「ううん、今度こそ頑張る」
くじけず頑張るのはいつも「今日」だけ。
今回も同じ一歩を踏み出したのであった。