月曜日に撮ったCT検査の結果を聞きに病院に行ってきた。
健康診断で異常があると言われて、外来の時にレントゲン写真を持って行って診てもらったら、「多分大丈夫でしょう。念の為にCTを撮っておきましょう」ということで、かなりホっとして受けた検査だったのだが・・・。
診察室に入った時は明るかった先生が、画像を開けて様子が変わった。検査部の方でつけたのか矢印がついた画像になっていて、異常があるということで一気に診察室の温度が下がったのが私にもわかったのだった。
「造影剤を入れて、再検査をしましょう。」
今はパソコンでマウスをコロコロするだけで検査画像を角度を変えながら見れるみたいで、マウスをコロコロしながら説明を受けるのだが、私にはどれが問題の箇所でどれが臓器なのかもわからない。ただ、腫瘍が胸の中にあるのはどうやら間違いないようだった。
はっきりはわからないけれど、胸腺腫の再発かもしくは肺がんかだと言われてすぐに理解出来なかった。念の為に受けたということで、普段心配性の私の心が今回は無防備だった。
もうどれぐらいか前から私の体の中には既に異常があったのに、知らないということはなんというある意味幸せなことだろう。そして知ることによって急に自分の周りの景色は変わる。前だってそうだったじゃないか。自分だけでなく、自分の身近な誰かが病気になれば、急にそれを境に毎日見える景色が変わる。締め付けられるようなきゅんとする痛みがいつもへばりつくようにして消えなくなる。だから毎日をうんとかみしめながらすごそうと思っていたはずだったのに、それが出来ていたんだろうかと思った。
夏なんだよなぁ。
病院を出たら、夏の声がまた耳に届いてくる。
2週間後にまた検査となり、それから外来、呼吸器外科の初診も入って週の半分を病院に行くことになった。
また病気という課題を私は与えられたみたいなのか・・・・。
乗り越えられるだろうか。
みんな誰しもいろんな課題を抱えているんだ。
私だけじゃない。
そう何度も思ってみても、今日は悲しい気分に覆われて穏やかな気持ちにはなれなかった。涙が出て来て、このまま泣いたって構わないと思ったら涙が止まらずあふれて仕方がなかった。